研究概要
今、物性分野で重要な発見が相次いでいます。これまでの磁性や超伝導、スピントロニクスといった分野が、トポロジーという概念によって、再び見直され整理・統合され、多くの新しい物理や現象の発見に繋がっています。また、素粒子論で発達した概念が物性分野の実験で初めて確認されたり、宇宙論・量子情報の技術が量子液体や超伝導の研究でブレークスルーをもたらしたりと、既存の分野を超えた新しい視点での研究が物性分野に変革をもたらしています。
こうした大きな潮流を先導しているのは、実は、新しい概念を具現する量子物質(Quantum Materials)の発見です。その原動力は、物性の深い理解に基づいた物質探索とその合成であり、世界最高精度の物性測定技術です。私たちが生み出す量子物質は新しい物理概念を提供し基礎分野で世界を先導するだけでなく、その驚くべき機能性ゆえに産業界からも注目を集めています。これらの独自の量子物質を用いて、様々な環境での精密測定を自ら行うことで、新しい物性とその背後にある物理法則の解明を目指しています。
Research Introductory Videos and Articles
研究テーマに関連した研究紹介動画がYoutube上で公開されています。ご興味のある方は是非ご覧ください。
また、日本語の解説記事もありますので併せてご覧ください。
トポロジカル物質と幻の粒子
(東京大学理学系研究科・理学部)
研究室の扉
「トポロジーがつくる巨大な磁気熱電物質」
(東京大学理学系研究科・理学部)
【ほのぼの物理】#3「トポロジカル物質」
✗ ドジョウ【CV.梶裕貴】
(東京大学理学系研究科・理学部)
くっつかないのにスゴイ磁石とは?
【ほのぼの物理】#17『反強磁性体』
アメフラシ先生【CV.梶裕貴】
(東京大学理学系研究科・理学部)
スマートフォンを使って自分で発電
【ほのぼの物理】#21『熱電効果』
ニッポンバラタナゴ先生【CV.梶裕貴】
(東京大学理学系研究科・理学部)
日本語解説記事・動画:
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理学部ニュース2024年9月号(第56巻3号) 理学の謎 第24回「物質と素粒子とテクノロジー」(東大理学部のページ)
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JST-CREST・さきがけ「トポロジー」領域 公開シンポジウム 講演動画 「トポロジカル磁性体が切り拓く次世代情報・エネルギー技術:超低消費電力メモリとフレキシブル熱電デバイス」 (YouTube)
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JST事業成果紹介「世界に先駆けるトポロジカル反強磁性体の研究」(JSTによる紹介ページ)
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JST news 2021年9月号 (DOWNLOAD) (PDF)
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応用物理第90巻4号(2021年) 「トポロジカル磁性体が拓く新たな応用展開」(DOWNLOAD) (PDF)
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固体物理2020年11月号「磁気八極子によるワイル磁性体の巨大磁気応答制御」 (DOWNLOAD) (PDF)
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まぐね13巻5号(2018年) 「トポロジーを利用した反強磁性スピントロニクスとエネルギーハーベスティング」(DOWNLOAD) (PDF)
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応用物理第86巻(2017年) 「反強磁性体における巨大異常ホール効果」(DOWNLOAD) (PDF)